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【本】「さみしい夜にはペンを持て」要約・感想・レビュー:SNSで愚痴を書く人の心理も解明

こんにちは! Selpit(セルピット)のナノムーンです(^^)

この記事は「さみしい夜にはペンを持て」感想・レビューとなります。

 

超おすすめ!「さみしい夜にはペンを持て」について

ストーリー概要:

いじめれっこの中学生タコジロウ君が、不思議なヤドカリのおじさんと出会い、思いを文字にすることの意味、それを日記として残してく意味について学んでいく物語。

こんな人におすすめ:

「文章を書いてみたいな~」とか「日記や手帳をはじめてみたいけど何を書いたらいいかわからない」という方にもおすすめ。

多くの手帳好き・ノート好きさんからも支持を得ている一冊です(^^)

 

日記が愚痴まみれになる理由

私が一番心に残ったのは「日記が愚痴まみれになる理由」です。

この本では、日記に悪口を書くことを推奨していません。

それよりも言葉によって客観的になり、強い感情とは少し距離取ることを推奨しています。

例えば、「○○さんはいつも掃除をサボるから本当にムカつく!」ではなく、「○○さんが今日も掃除をサボった、勝手な人だな~と思った。」みたいに、主語を他人に入れ替えても成り立つぐらい他人事っぽく書くのがポイントだそうです。

そうすると、感情が一旦止まって冷静になれるのだとか。

たしかにそれは良いことですが、「でも、ちょっとさ~」とも思いました。

だって、自分の感情を書きなぐらないと気が済まない時ってないですか?

 

私が日記を書くようになったきっかけ

私が日記を始めたのは、20代の頃に結構なパワハラに合っていて、どん底の気分を吐き出さないと耐えられなかったからです。

心の中は真っ暗のぐちゃぐちゃで、私はそれを紙に書き殴り、心のままに表現しました。そのページは真っ黒の特級呪物のような禍々しいオーラを放ってたので、見返すこともなく捨てていました。

今思い返してみると、何も解決しないどころが憎しみがどんどん積み重なっていたように思いますが、その時はそれしか出来る事がありませんでした。

そんな過去を思い出しつつ途中までは葛藤を抱えながら読み進めていたのですが、物語ラストのヤドカリのおじさんの言葉で、全てのモヤモヤが洗い流されていく感覚になりました。

 

日記に愚痴を書いてはいけない理由

  • 日記には必ず読者がいる
    日記で気持ちを文字にするのは、言葉にならない気持ちを「誰か」に分かってもらいたいから。
    その「誰か」は色んな人が当てはまるかもしれない、でも本当に分かってもらいたいのは自分自身。日記は自分から自分に宛てて書くもの。

  • もし誰も読者がいない日記があれば、そのノートは愚痴まみれになる。
    誰にも分かってもらう必要がないなら、もの凄く雑な、ただ自分の感情を吐き出すだけの日記になってしまう。文章にすらならない。
    その結果「分かってもらおうとしなくなる」

 

そう、確かにそうだった!( ;∀;)

あの時の愚痴ノートは、「誰かに分かってもらい」っていうのが丸っきり抜けた、「分かってもらおうとしなくなった自分」そのものでした。

パワハラがひどくなったのも、「伝える努力をせずに自分の事しか考えなくなっていた」ことが原因だったかもしれません(真実は分からないけど)

本当はパワハラ上司や会社の人にも分かってほしかった。でも相手への伝え方が分からなった。

そういう時は相手に上手く言えなくても、自分に対して本心や願いが伝わるように書けば、その内容のまま前向きに動けたんじゃないかと思います。

 

この本から受け取ったメッセージ:

言葉というのはコミュニケーションの根本で、それを文字にすることで、「思う」を超えて「考え」として具体化させていくことが出来る。

自分自身に伝わるように書くことで、他の人へ伝える力と、問題について考える力がついていく。

だから愚痴で終わらせてはいけなかったんですよね。

この話は一番苦しんでいた20代後半ごろの自分に伝えてあげたい( ;∀;)

 

SNSで誹謗中傷を書く人の心理とその理由

ちょっと前に、SNSで誹謗中傷や愚痴ばかり書いている人ってどういう心理なんだろうって疑問に思ってたことがあるんですが、これも過去の自分と同じですよね。

  1. 誰かに分かってほしい気持ちがあって、それを上手く伝えることが出来ない。
  2. その内、誰にも分かってもらおうとしなくなって、愚痴しか出なくなる。
  3. 無意識にどんどん利己的な考えに陥り、状況がどんどん悪くなっていく。

本当は自分自身に分かってほしいのに、それにも気づけないまま①~③を繰り返す。

つまり、SNSで愚痴ばかり書いている人は無限地獄に落ちているのと同じなんです(-_-;)

しかも本人には自覚ない。これはとても怖いことです。

 

まとめ

ネットが発達した今だからこそ、感情を軽はずみ言葉にするのではなく、言葉以前にある「本当に自分に分かってもらいたい気持ちを、ちゃんと考える」ってことに真面目に向き合わないといけないと思いました。

その方法や理論がこの本にはたくさんたくさん書かれています。

この本はみんな読んだ方がいいです。

本当に読んだ方がいい!