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【本】今日、誰のために生きる?要約と感想

今話題の本、「今日、誰のために生きる?」を読みました!

 

一言でいうと、「幸せに生きるための価値観」の話でした。

ストーリーは、著者のSHOGENさんがティンガティンガという画法で書かれた絵に衝撃を受け、その絵の技法を習うためにアフリカまで行き、そこでお世話になったブンジュ村の人達から日本人にまつわる不思議な話を聞かされたことから始まります。

ブンジュ村の村長の家系はシャーマンであり、村長の祖父が縄文時代の日本人から「平和に生きるコツ」を教わっていたというのです。

ブンジュ村の人たちは日本人をとても尊敬していたので、異国人のSHOGENさんを喜んで受け入れてくれましたが、自分たちの知る日本人とかけ離れたSHOGENさんを見て、ショックを受けた村人は昔の日本人がいかに素晴らしい考えを持っていたかを教えてくれたのでした…。

 

幸せの三か条

SHOGENさんがブンジュ村にお世話になる際に、村長から「この3つがあなたの中にあるんだったら、村にいてもいい」と言われた条件があります。

  • ご飯が食べられることに幸せを感じるか
  • ただいまと言ったら、おかえりと言ってくれる人がいるか
  • 抱きしめられたら、温かいと感じられる心があるか

これ、何が言いたいのかっていうと「アナタには、見えない温かさを感じる心がありますか?」ってことです。

改めて言われると意識してないことばかりですよね(^^;)

特に「ご飯を食べられる」ことなんて当たり前すぎて、スマホを見ながら食べている人も多いと思います。そこに幸せを感じる隙間ってないですね。

普段意識してないってことは、それが大事なことだと思ってない、ってことなんですよね。

じゃあ、現代の日本人は何を大事にしているんでしょうか。

 

自分の価値観って自覚してる?

価値観とは、自分が大事にしていること と言われていますが、「あなたの価値観は何?」と聞かれて直ぐに答えられる人って、あんまりいないと思います。

「大事にしていること」なんて、年齢・状況・条件で変わるし、曖昧で掴みどころの無いものです。

例えば、「自由・平等・博愛」というスローガンが掲げている国がありますが、こういう抽象的な概念は掴みどころがなさ過ぎるし、そもそも自由を突き詰めたら平等にはならないだろ、という矛盾もはらんでいます。

つまり、具体性に欠けて、どうとでも捉えられる価値観は、なんの基準にもならないのです。

逆に価値観を具体的にハッキリ言える人って、物凄く世俗的です。

例えば「金、勝利、成功」とかね

Xやインスタで見る人達の集合意識上の価値観は「損したくない、負けたくない、成功者だと思われたい」っていう、生存競争からの価値観 です。

みんなが負けない為に必死で金を稼いでいる世の中なら「金、勝利、成功」という競争に勝つための価値観は嘘偽りないものだと言えますが、そこで「愛や自由」を盛り込むと嘘っぽく感じます。

だって置いていかれたら悔しくて焦るし、貧乏だったら金のことばかり考えてしまうもんでしょ。特に企業理念で綺麗事を言ってる会社なんか、顕著に売り上げに貪欲ですしね。

こんな状態で自分だけの美しい価値観を見つけようとしても無駄なんです。

 

では、幸せになるための価値感とは

そこでこの本ですが、ブンジュ村の価値観は生存競争がベースではありません。この村では「みんなが幸せに暮らすにはどうすればいいか?」という問いが根本的な価値基準です。

だからシャーマンが繋がった相手は、一万年以上平和が続いたと言われる縄文時代の魂だったのでしょう。

縄文人の魂からは虫の声を聴くことや、空を見上げて心に空間を作るなどスピリチュアルな内容が多めですが、その中でも特に印象的なエピソードは、「諦める時間がくる幸せ」の話です。

 

あきらめる時間がくる幸せ

諦めるということをマイナスに捉えていない?
諦める時間がくることは、今から真の休息がくるということだよ。

ブンジュ村では電気がとても貴重なので、みんな15時には仕事を終わらせて、家族との時間を楽しみ、早々に就寝します。

ですが、日本では24時間電気が付くので、みんな「あと少し、もうちょっと」と粘り強く頑張ってしまいます。そうすれば「今よりきっと良くなる」と信じているからです。

SHOGENさんも日本に居た頃のように夜中まで絵を描き続けていましたが、その様子を見た村長にたしなめられたそうです。

  • 時間に追われて、結果を出し続けるのは幸せなのか?
  • 夜になっても諦めないで働き続けることは幸せなのか?

ここで前の「金、勝利、成功」を価値基準にしていれば、夜中まであきらめずに努力することは必要なことです。

ですが、幸せなのか?って聞かれたら、違いますよね。

寝ずに休まず働くのは辛いし、幸せじゃない。

みんなね「自分が幸せじゃない」ってことに気づかないほど「金、勝利、成功」に洗脳されているんですよ(T^T)

日本では自殺者が増えていますが、それは「何のために生きているか」分からなくなっているからです。そういう人は「金、勝利、成功」に洗脳されていることに気づけないまま、幸せじゃない行動をし続けて疲れ切ってしまうんです。

生まれつき競争心が強い人や成長欲が強い人は「勝利・成功」を自然に価値基準にできるでしょうが、全員がそうではない。

適性がない人が無意識に巻き込まれていることが問題なんです。

かつての私もそうで、物凄く頑張ってたけど、全然幸せじゃなかった。

「金、勝利、成功」を追わされていていた時は、とってもとっても辛かった!

 

なぜ、幸せじゃない努力をしてしまうのか

そもそも評価制度っていうのが諸悪の根源なんでしょうけど、それが成り立たせている原因の一つに脳の報酬系であるドーパミンが利用されているからでしょう。

ドーパミンは依存性が高く、酒・ギャンブル・タバコ、白砂糖、などあらゆる中毒を起こします。これが分泌されることで人は快楽を感じます。(使い方次第ではやる気スイッチにもなります)

みんな、快楽(悦)=幸せと勘違いさせられているんです。

でも、快楽と幸せは全然違う。物質レベルで違うんですよ。

快楽はドーパミン、幸せはセロトニン

金はともかく、勝利や成功を追い求める人はドーパミン中毒です。

徹夜で仕事する人も、ゲームする人も、ギャンブルする人も同じ中毒病であることだけは自覚しましょう。

因みに私も甘いもの大好きでいつも焦りがちなので、ドーパミン中毒症状あります…(ー^ー)

 

価値観を見直すタイミングが全員にきている

「金、勝利、成功」体験をすれば、ドーパミンがドバドバ出て最高に気持ちいいけど、それは刹那的な事で幸せではありません。

特に女性は、ドーパミンの快楽に依存してても、それが嘘だってことに気づいてしまう性質があります。それは単純に性欲の差です。

この本を読むと、いかに日本が中毒者まみれでイカれているかが分かります。

そして、幸せになるにはどうしたらいいのかな?とか、素直な喜びを感じるにはどうしたらいいのかな?っていう疑問が解決していきます。

本質は本当にシンプルなんです。

でも快楽=幸せだと洗脳されているうちは、その本質を見ることは出来ません…。

 

本を出す直前に著者SHOGENさんは有名都市伝説系ユーチューバーとコラボしていて、一部の視聴者から「インチキ・スピリチュアル」と言われて炎上していました。

彼はスピリチュアルでもあるけど、どっちかというと哲学というか、シンプルに幸せになる価値観の話をずっとしてるだけのように感じますが、人それぞれですね。

彼も村では自分が日本で培ってきた価値観を否定されて「お前、大丈夫か?」と呆れられて、悔しい思いをしていたようです。

それでも村から離れられなかったのは村人からの愛をかんじていたのと、「これは自分にとって大事な事なんだ」と本能で分かっていたからだと思います。

そして「みんなが幸せに暮らすにはどうすればいいかな」っていう価値観に切り替わってからは、「日本で苦しんでいるみんなに教えてあげないといけない」っていう使命感で頑張って学んで伝えてくれたんだと思いますよ。(←これは私の勝手な感想です)

 

まとめると、この本は「幸せに生きるための価値観」の話です。

この物語を読めば要約ではまとめきれない感情感覚を得ることが出来ます。

価値観がどんどん変わっていきます。

私もこの本を読んでから確実に価値観が変わりました。(特に日々の食事や、パートナーに対して)

一部だけ変わっても意味ないから、みんなで変わっていきましょう。

SHOGENさん、ひすいさん、本当にありがとうございました。

 

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

面白かったらスターを押してもらえると嬉しいです(^^)

ではまた~!