250万光年から宇宙(そら)を旅した少女
話題になっていたので読んでみました！
この物語はアンドロメダ銀河から天の川銀河へ、様々な愛を学ぶために旅してきた少女の宇宙冒険譚で、著者のアルクメーネさんの前世と心の記憶を元に構成されています。
基本的にはフィクションですが「これは、宇宙で本当に起こった事かもしれない」と思わずにはいられない内容でした。
物語に出てくるアンドロメダ銀河とは、愛と調和の世界であり、みんな肉体は液状で心も体も全体と繋がっている感覚だそうです。
嘘がつけないから誤魔化しもないし、争いも起こりません。
そこで大いなる存在から「もっと愛を大きくしてみない？」と提案されたアンドロメダの生命体達は、それぞれが独立した個として存在する天の川銀河に興味をもち、ワクワクしながらやってきました。
しかし天の川銀河にやってきた彼らは、オリオン大戦を目の当たりしてショックを受けます。
オリオン大戦とは、実際に何万年もの長きにわたり続いてた宇宙戦争といわれおり、映画「スターウォーズ」もこの戦争の古い記憶を元に作られたと言われています。
アンドロメダの者たちが愛のエネルギーを送り続けても、戦争の渦中にある存在達は互いが破壊し尽くされるまで戦いをやめませんでした。
アンドロメダの者たちは、多くの魂が傷ついてバラバラになっていくことに悲しみながらも、いつも全体と調和していた彼らにとって、天の川銀河特有の「個の生命」としての苛烈で鮮やかな情熱と感情の色どりは鮮やかで美しく感じたそうです。
オリオン戦争で虐待された人魚のこと
この話で一番怖くて悲しかったのが人魚の話です。
人魚の涙や体液には傷を瞬く間に癒す力があったため、彼らは残酷な拷問により涙を流し、その体液も搾り取られたそうです。
どれだけ酷いことをされても彼らは人々を癒すことから逃げなかったそうです。
人魚達がどれほど大変な目にあったかは、この本だけでなく宇宙の話をされているReinaさんという方も「大昔、人魚たちは本当にひどい目にあってかわいそうだった」とお話しされていて、内容は詳しくは語られてなかったのですが、こういう風に知っている知識とリンクしていくから妙なリアリティーを感じます。
その後、オリオン大戦は互いの勢力が疲れ切ってもう戦えないところまで行きつき、アンドロメダの一人の魂が「愛を伝える救世主」としてオリオンの星に生れ落ちることによって、ようやく終わったそうです。
そして何万年も続いた戦いで疲れ切った魂達はプレアデスの癒しの星へ流れつき魂の傷が癒えるまで長い時を過ごしていましたが、オリオン戦争を引き起こした主犯格が地球でまた悪事をやらかしているという情報を得て一部の有志達が地球へ旅立っていきました。
アルクメーネさんもその一人で在り、地球でのたくさんの転生を経て今に至るということです。
愛しか知らないアンドロメダの生命にとって、「争う」ということが不思議でなりませんでした。
それを大いなる存在に質問すると「行って見てください」と言われたそうです。
彼らの目的は当初、救済ではなく愛と真逆のエネルギーの学びでした。
光ではなく闇を知り、悲しみや絶望と怒り、その中で輝く愛や希望。
天の川銀河の分裂した「個性」の激しさは興味深く憧れであると同時に、その激しさによって傷ついた魂を癒してあげたいとも思ったそうです。
感想
この物語は様々な転生を経ての心の旅をメインに描かれているので、一人の人生の複雑さや苦労などは描かれていませんが、「人は、なぜ生きるのか」「魂は、死後どうなるのか」そういう人生の不思議を探求をしている人にとっては大きな学びと納得感のある話だと思います。
この地球で起きた現実の話ではなく宇宙や魂の話ですが、妙なリアリティーがあって、まるで誰かの人生譚を読んでいるような感覚になります。
特にオリオン戦争についての話は夢中で読みました。
私はオリオン由来の魂ではあってもオリオン大戦の記憶はほぼありません。しかし「ほんと大変だったな」という感覚だけはあります。（すべての戦争映画やスターウォーズに全然興味ないのは、心底ウンザリしてたからだと思います。）
地球にはオリオン由来の魂がたくさん転生しているようです。
「自分もそうかも～」という方は一度読んでみてはいかがでしょうか？
「あー！コレ！これだ！」「そうだ、そうだ、そんな感じだった」という感覚があれば間違いなくオリオン由来の魂でしょう（＾＾；）前世からの苦労人ってことです。
オリオン戦争に直接関わっていなくても、たくさんの星がとばっちりを受けているので天の川銀河の魂なら引っ掛かるものがあるかもしれませんよ。
