2022年アニメ「サマータイムレンダ」とは
『サマータイムレンダ』は、田中靖規による日本の漫画。
和歌山県和歌山市の離島を舞台としたSFサスペンス。
主人公の網代 慎平 (あじろ しんぺい)は中学卒業を期に東京へ料理の修行にでるが、幼馴染の潮（うしお）の葬儀に参列するために、2年ぶりに故郷の日都ヶ島へ戻る。
葬儀に参列後、親友の窓（そう）に潮の死に関する妙な話を聞き、潮の妹である澪（みお）からも島に伝わる不気味な伝承と姉の死が関連しているのではないかと相談される。
慎平は澪を安心させるため、翌日神社へ伝承の話を聞いてみようと提案するが、そこに現れた澪に瓜二つの「影」によって二人は殺されてしまう。
慎平の意識が戻ると、そこは昨日、潮の葬儀に参列するために乗っていた船の上だった…。
その後も「影」に殺されるたびに、同じ日に戻されてしまうが、慎平は、大事な人と潮の死の真相を探るため、不気味な「影」の正体を突き詰めていく。
物語として完成度高いです！
感想「サマータイムレンダ」はサイレンの爽やかオマージュ
このアニメを見て、ホラーゲームのSIREN（サイレン）を思い浮かんだ人は多いのではないでしょうか？私もその一人です。
SIRENは2003年発売：PlayStation 2用のホラーゲーム。発売当時に放送されたCMが「怖すぎる」というクレームが殺到し、CMが放送禁止になったという伝説のホラゲです笑
廃墟×昭和×ゾンビ（屍人しびと）というてんこ盛り要素で、ジャパニーズホラーゲームの最高傑作として名高い名作です。
SIREN（サイレン）概要
SIREN（サイレン）あらすじ
1976年（昭和51年）8月3日深夜0時、××県三隅郡に位置する羽生蛇村（はにゅうだむら）が大規模な土砂災害により壊滅。
27年後の2003年（昭和78年）8月1日、羽生蛇村でかつて大量虐殺が起きたという都市伝説に興味を持った高校生・須田恭也が単身で村を訪れるが、深夜の森で村人たちが怪しげな儀式を行っているのを目撃する。
その姿を村人に見られ逃げ出す最中に、突如として村に大音量のサイレンが鳴り響いた。様子のおかしな村人たちが徘徊し、山中にあるはずの村の周囲が赤い海で囲まれてしまう。
逃避行の最中、須田は一人の盲目の少女・神代美耶子と出会う。ともに行動する中で、恭也は彼女が数十年おきに行われる「村の儀式の生贄」だと知る。そんな彼女を救うべく、恭也は2人で村から脱出しようと美耶子と行動を開始するのであった。
怪異の元凶である異形の“神”である・**堕辰子（だたつし）**の復活を阻止せんと、人々は絶え間なくループする3日間と戦うことになる。
サマータイムレンダとSIREN（サイレン）の似ているところ
- タイムリープすること
- 異形の神（サマータイムレンダではヒルコさま）が元凶であること
- 最終戦の異界の舞台が、昭和初期のような過去の世界であること
- 視界ジャックと俯瞰してみる能力
- いつ・どこで・誰に殺されるか分からない恐怖と戦いながら、村中を駆け巡るスリル
などなど共通点が多く、公式のインタビューでも影響を受けている旨を話されています。
うしおととらにも似ている！？
あと、確実に影響を受けているもう一つの作品は「うしおととら」でしょう。
ヒロインの名前の潮は、まんま「うしとら」の主人公と同じだし、頭髪が異常に伸びるっていうのもオマージュを越えて見事なパクリですが、ヒロインが可愛すぎるので嫌味な感じは全くないですし、うしとらへの愛すら感じます。
「ひぐらしのなく頃に」にも似てると言われていますが、ひぐらしの本質は「ヤンデレホラー」であり、村設定とループ設定は共通だけど、本質的なところで違うかなと思いました。
どっちかというと、シュタインズゲートや、リゼロの主人公のしんどさのが似てる。「何回死んだってやり直してやる、必ず助ける」っていう努力と意地と、ひたむきな恋心が少年漫画っぽくていいんですよね。
過去、SIREN（サイレン）の設定資料を読んだことありますが、沼です
SIRENの設定資料やスピンオフ物語は2000年代初期にHP で無料公開されており、ゲーム内に出てくる村人たちの物語や、あの日あの村に何があったのかが、テキスト形式で全文公開されていたのですが、文章量が多すぎるし、めちゃくちゃ気持ち悪くて読み切れませんでした。
またSIRENの最も特徴的で不気味な設定の一つに屍人からみた通常の人間への想いやりがあります。
それは、屍人側からみれば、屍人化している状態こそがベストコンディションであり幸福そのもの、だから通常の人間たちの事を純粋に心配しているということです。
屍人たちは、自分が変わっていることに気づいていないどころか、通常の状態が異常（グロテスク）に見えているんだそうです。屍人化していない相手が家族だったり知り合いだった場合は本気で心配して悲しんでいるそうです。
なんか…辛い設定だな…。
サイレンの設定作った人達は頭オカシイですよ。あの時代ならあれだけの設定をよく作れたな…と思います。
気になって調べようとしてる貴方、WEBではなく、YouTubeでプレイ動画を見るにとどめておいた方がいいですよ。沼ですしトラウマになります。
サマータイムレンダとSIREN（サイレン）との違い
サイレンのラストは、主人公が救われたのかどうかちょっと微妙でして、親玉の企みは阻止したものの、永遠に異界に飲み込まれてしまったというか…。高校生には耐えられない結末だった気が…。（うろ覚え）とにかく謎が多いですし、気持ち悪いし、全部知ろうとすると沼るのがサイレンの特徴です。
ラストの花火大会のシーン爽やかすぎる！
そんな沼しかしないSIREN（サイレン）の絶望と恐怖はそのままに、丁寧に爽やかに作り替えたのが「サマータイムレンダ」なのではないでしょうか！
慎一も、潮も澪も、他のみんなもよく頑張った！偉かった！
めちゃくちゃハッピーエンド最高だった！
なんかね、嬉しくなる最後だった！
余談ですが、ラスボスの四手さんは作者ご本人の投影な気がしてます。
「これは僕の望むEDではない」っていうのは、サイレンのEDは喉に小骨が刺さったような気持ち悪さがあったので、こういう爽快感のあるラストに書き上げたかったのではないかと思っています（＾＾）
モデルである和歌山県の友ヶ島について
サマータイムレンダの舞台が離島であることも、サイレン味があってよいですねえ。
友ヶ島は旧日本軍の要塞施設として使われていた島で、島内には当時の面影を残す廃墟が数多く点在しています。明治時代から利用され、第2次世界大戦が終わるまでは、一般の方の立ち入りは禁止されていました。
旅行で訪れたことがあるのですが、結構小さくて雰囲気ありますよ（＾＾；）漁港の近くなので、美味しいランチには困りません。しらす丼が有名です。
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