感覚をつかむ、みがく Selpit(セルピット)

自分が感じたこと・色んなことを研究するブログ

映画・アニメ 攻殻機動隊

最初に見たやつ

アニメ版 SACと略されてるやつ。
言ってることがこ難しかったが、なんとなく分かった。
大まかに理解した内容は、正体不明の天才ハッカーの謎に迫る話だった。

タチコマちゃん可愛い。
全話通して結構好きだった。

 

続きまして

押井守監督のやつ。

この作品をよく知らないうちは、全シリーズ押井監督作品だと思ってた。

というのも、攻殻機動隊という作品名を世に広めたのは彼の作品だったと思われるからだ。(CMによるプロモーションが一番多かった?)

少佐のキャラデザがちょっと怖くて、好きになれない。サイボーグ感は出てるんだけど、アニメ版のような色気が皆無。

話はギリギリついていけた。
ネット上で自然発生したAIが、事故を装って9課に現れ「素子さん、僕と一つになってすごいことになろう」という突然のプロポーズを受け入れる、突拍子も無い話。

 

間違いなく問題児 押井守監督のやつ2。
何が言いたいのか分からん  

 テーマとしては、バトさんの素子さんへの恋慕と、魂を持ったセクサロイドの悲劇、だったと思われますが、ストーリーはなぞる程度の作り込みで、全く感情移入できなかった。
ハラウェイさんがうんちく語ってるところがMAXで、それ以降は話に付いていけなかった。

セクサロイドに魂入ってるはずなのに、その描写は皆無。強いて言うのなら持ち主の死体発見シーンのみ。なんか、こう、心を無下にされるような描写とか無いわけ?性欲や支配欲のために心と体が切り離されて評価される虚しさとかさ。

んで、その後も人形に本当に魂が入ってたのか?という疑問はほっぽり出したまんま放置。ハラウェイに人形の人権みたいなもんさんざん語らせておいて、その辺の伏線回収もなし。最後にはその疑問を全否定するかのように、制御プログラマーの死後、何故か暴走する人形達。結局なんも入ってねえじゃねーか!空っぽのアホじゃん!(出荷直前で入れるのか?)

最後にゴースト(魂)のオリジナルと思われる子供が発見されるシーンでは、「問題を起こせば助けにきてもらえると思った」といった女の子に対して、バトさんが「魂が入った人形の気持ちは考えなかったのかよ!」って怒ったシーンが意味不明だった。何で怒るの?その子のせい?
そもそも何をコピーしてたのかも謎。ゴーストって魂だろ?感情を伴う思念だろ?ゴーストを宿した人形の悲劇の描写も全く無いのにそんなこと言われても、見てるこっちもびっくりやで。それやったら、魂入ってたように見せかけて悪いプログラマーが殺人バグ入れてましたー、ってオチで良かったじゃん。そもそもあの人形メーカーに何のメリットがあって子供を監禁してたのか分からんかった。見直す気力もなし。

一方、バトさんの恋の行方は、いつも通りクールで淡々として、愛情というよりは、「自分が100%のパフォーマンスを出せる相棒はこいつしかいねえ!」っていうガチガチの男の信頼関係に近いもので、それをこの短い時間に詰め込むにはちょっと無理がある。
その辺は「SPEC」全シリーズぐらいのボリュームがないと伝わりにくい。

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 そもそもそんな関係なのかも疑問。
このシリーズの素子さんは、余りにもクールすぎて、最後には脳みそも捨てちゃったような女だし、そんなものに恋してるって、まるでSiriちゃんに本気で恋した人間のような違和感だ。

孤独に生きる男のハードボイルドものとしても定評あるようですが、孤独に耐性ある男なんて存在しないと思うので、「純愛と孤独を貫く男」の設定に監督の理想を重ねているように見えてキモかった。(そういえば犬飼ってたな)バトさんをそんなことに使わないでいただきたい。


この映画の見せ場は、後半の異国情緒溢れる都市の映像だと思われますが、SF独自の荒廃した機械都市ってSF独自と言うか、男の子が好きそうな感じ。

でもここにきて作中ずっと感じていた違和感の正体が分かった。
押井監督はこの世界観が創りたかっただけで、その基盤は攻殻機動隊じゃなくても良かったんじゃないの?ってこと。

その昔、同監督のうる星やつら「ビューティフルドリーマ」を鑑賞した高橋留美子先生が、「これは私のうる星やつらじゃない」とキレ気味だったという話を聞いたことがあるけど、その時の高橋先生の気持ち、今ならわかるような気がする。

 ちなみに私は、「ビューティフルドリーマー」は大好きです。
いつものメンバーが何かいつもと違う。よく分からない違和感に閉じ込められている世界観にハマってました。結局は、全員が夢魔に取り憑かれていたからというオチがあって構築された、計算された違和感だったはずなんですけどね。

 全部「AKIRA」のせいだね、きっとね。かっこよすぎたね。

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